2002年11月期


9月10月は、おかげさまで物凄く忙しくてました。新店舗オープンの包丁などで発注が相次ぎ・・。
疲労がたまり、そして10月末に風邪を引いてしまいました。
今年の風邪は、喉と鼻で熱が出ないと言う風邪でしかも長期戦です。かれこれ2週間・・・・。

と言う事で以前ご紹介した包丁の良し悪しNO.2です。
やや営業まじりの特集ですが(笑)、永く使える包丁の真相にせまりました。
数本ある包丁でも一本は他とは違う・・・。という方いらっしゃるハズ!そんな方必見です!


奥底に潜む包丁の良し悪し!

以前「良い包丁の選び方」を特集しましたが、もっと突っ込んだ良い包丁の選び方です。
歪みや、しのぎ筋の状態を見るのも重要ですが本当に良い包丁を選ぶには鍛冶屋さんを
選ぶ事が重要です。と言ってもユーザーが店に並んでいる包丁を見て、これは誰が造った
包丁と分かりません・・・。分かると言えば銘(ブランド)でしょう。
研ぎの具合、歪み、しのぎ筋などの前に包丁本体が悪いと良い包丁とは言えません。
本当に良い包丁とは、「研ぎ易い、刃付け後刃持ちが良い」などです。

=研ぎ易い=
これは刃付け屋が綺麗に仕上げる事で後々の研ぎは幾分楽になります。
下の写真でも分かるように裏付けが悪いと、研いだ時に刃先が厚い所と薄い所が
できます。写真で言うならば、刃筋が広い所は薄くなってます。均一に研げないから
そこだけ刃が弱くなったり、刃こぼれの原因になります。そこを薄くしない様に研ぐと
その他の部分が切れない(苦)最悪ですよね・・・。
鍛冶屋での鋼処理が良いと研ぎ易いという意見も・・・。

良い裏付けは裏の刃が真っ直ぐ! 悪い裏付けは裏の刃筋が曲がってる!



=刃付け後刃持ちが良い=
これが鍛冶屋で造る時に決まってしまう事です。
悪い?下手?な鍛冶屋さんが造る包丁は刃持ちが悪いと言う事です。
具体的に言うと、研いでもスグ切れなくなる包丁です。←研ぎに問題がある場合は別!
酷い場合、刃がポロポロちぎれる包丁もあります。
脱炭(炭素が抜てける)か、焼き戻しがイマイチ・・・など色々原因はあります。

逆に良い鍛冶屋が造る包丁は、刃持ちが良いので永く使えます。
一年で終わる包丁(切れなくなり置いたままになってしまう包丁も含む)
十年間使える包丁(切れるので大切に研いで小さくなっても使える包丁)
良い包丁は小さくなっても、使えます。

だから良い包丁を販売している包丁屋の周期(回転率)は10年です。
これは包丁屋的には回転率が上がった方が儲かるのですが・・・・。
酔心はまだ創業約12年ですが、各地から10年前に購入された方からの注文が殺到してます。
「こないだ買った包丁エエから売って!」と言うお客さんが居るのですが、
「こないだ」とは10年前の話だったりするのでビックリです。

そういった事を考えると、腕のある鍛冶屋さんの地を仕入れ、腕のある刃付屋さんに
刃付を頼み、良い柄を付け、最終仕上げをキチンとして来た事で10年間酔心の包丁
が、調理師の手元で働く事が出来たのかなぁ〜と思います。←手前味噌(笑)
奥底に潜む包丁の良し悪し!とは、包丁内部に秘められた包丁の実力(品質)です。

ここらで営業(笑)
酔心夢工房で、堺No.1鍛冶士「土井敬次郎シリーズ」を造りました。
鍛冶屋、刃付屋が分かる、職人さんの顔が見える包丁シリーズです。
誰が火造り、焼き入れ、刃付を施し・・・・が分かる包丁です。
それぞれの職人がプライドをもって、こだわりをもって造った包丁です。
専用Webもありますので一度ご覧下さい、動画もあり実際の映像をご覧頂けます。
さらに土井敬次郎シリーズ、包丁の研究もしましたので研究所からどうぞ!

土井敬次郎シリーズWeb 

酔心夢工房研究所Web 

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