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包丁の本刃付けについて

思う程簡単ではなく奥深い本刃付け!

今月の特集は、本刃付けです。
普通刃物屋さんは出荷する時に包丁が切れる様に仕上げて出荷するものです。

本気で切れるレベル(本刃付け)で出荷しないのが現状です。

なぜ?なぜ?本気で切れるレベルで出荷しないのか!!

切れるイコール刃が薄い事になります。
薄くすれば薄くする程切れ味は増すのですが、今度はもろくなり欠ける原因になります。

使用するユーザーさんが分かれば、その人に合わせた刃付けも可能ですが本刃付けの分からないユーザーさんにお渡しすると

『欠けた!何て包丁だ!!(怒)』などと言う事になるので、ある程度切れる位で出荷するのが一般的です。

(ある程度と言っても、充分切れます。一般の方が使用した場合に『本刃付けしたらどないなるねん』と思います。)

前振りが長かったのですが、テーマの『本刃付け』です。
上記に書きましたが、刃を薄く研ぎ上げるのが本刃付け!ではないのです。 


(職人談)
刃を薄く研ぐ位なら2~3分で薄く出来る!薄く研ぐんじゃなくて、
いかに良く切れて刃を欠かさないように研ぐかや!
欠かさないだけじゃなく、いかに長くその切れ味を持続させるかなんや!
刺身10人前程で切れなくなるんじゃ仕事にならん!

と言う事を伝統工芸士の刃付け屋さんが言っておられました。 

もしも薄く研ぐ事が本刃付けと思って居られる方がいらっしゃいましたら、
職人さんが言われた事を気に止めて頂けるとありがたいです。

 私も未熟ながら研ぎの練習をしているのですが、本刃付けは難しい・・・(苦) 
社長に色々指摘されながら勉強してます。しかし30年間包丁造り?販売?に
携わっている社長には敵わない・・・・。修行します。