走る切れ味
値段の事とか、他にも色々な用事で土井さんが会社へ来た。
本焼の事とか白一鋼の事とか、値上げの事とか健康の事とか色々話した。
その中で自分が作る包丁の切れ味を「走る切れ味」と表現されていた。
鋭い、良く切れる、食い込む、掛かるなどの表現は良く聞くが、「走る」は
良い表現だと思った。
土井さんが言った。
「白一鋼は、焼入れが難しいんや、、幅狭いねん。」
「今、新しい焼入れ方法を試してるトコやねん!」
自他共に認める熟練した鍛冶師でも、まだまだ良い方法を探ってる。
もっといい包丁を作りたいと思う熱意は、メラメラと燃えてるように思った。
日々修行 2008-09-30