洋包丁のカエリ取り解説編
先日、一人で騒いでいたカエリ取りの解説編です。
最初に、基本的には砥石でカエリを取るのが最良です。
これは間違いありません。砥石の方がパリっとしたエッジが立ちます。
この方法は、ステンレス鋼で威力を発揮します。
今まで確認している鋼材は、8A 10A V金10号のみです。
その他のステンレス鋼で同じ結果が出るとは限りません。
それと、この方法は和包丁には使えません。
特に炭素鋼関係は絶対に止めた方が良いです。
*実際に試しましたが、そんな事するより砥石でやった方が断然イイ!
全て自己責任で行って下さい。
念のため、、上記を記載しておきます。
硬い話はここまでにして。。。
洋包丁の研ぎは、好みの具合もありますので、いつも通りに行って下さいませ!
使う物は、メラミンスポンジです! 激落ちパパとか、100円均一で売っている物でOK。
聞いた話では、メラミンスポンジは微細な研磨剤が入っているので、包丁の刃を
痛めるだとか!諸説ありますが、使い方によって強烈な威力を発揮します。
以下方法
いつも通りに研ぎを入れます。
最終カエリを取る場面まで普通に進んで下さい。
峰側から刃先に向かって、優しく撫でるように刃をスポンジに擦ります。
裏側も、峰から刃先に向かって優しく撫でて下さい。
もちろん、刃元から刃先まで!
写真のスポンジは小さいですが、大きいのも売ってますので。。
(写真の砥石はG-1ですが、今回の記事と関係ありませんw綺麗な砥石を下に置きましたw)
これで終わりです。
お試しする時の注意!
スポンジにプレッシャーがしっかり掛かる程押し付ける必要はありません。
刃に当てる回数ですが、1回~2回やれば十分です。
刃に当てる方向は、絶対に守って下さい。
平行に当てると、最悪な結果になるかも知れません!←脅し!!w
#1000の中砥石だと、カエリが強く付いているので外れてくれないデス。
せめて、#3000や#5000ぐらいで、カエリを出して撫でて下さい。
*#1000でも実験で外れましたが、綺麗に外れないで数か所ポロポロ残ります。
僕は、#8000エビ純白で刃先を研いだ後、この方法でバシっと刃が付きました。
しかし、現場使用でどうなるのか??は実証していません。
なんでも同じですが、砥石を細かくすればするほど、滑らかに鋭く切れますが、
切れ止みも早くなるように感じています。
砥石で出来たキズ(鋸刃)が荒いほど、長く切れてくれると思っています。
今回は、洋包丁なのでまな板に当てる回数?が多いかと想像しています。
ちょっと荒目の方が、いいかもデス! MAX#4000ぐらいかなぁ~
多少なりとも、研磨材が入っているので、やり過ぎると刃を痛めると思います。
刃を痛めると言うよりも、刃先が丸くなる可能性があります。(目で見えないけど。)
冒頭に、赤文字で書いた部分や、お試し注意点を守って、一度カエリの取れにくい
洋包丁などを、試してみてください。
砥石で取れきれない、ステンレス鋼の洋包丁を鋭くする苦肉の策です。
でも、、、砥石で取ろうとする情熱は忘れないで欲しいw
色々、意見があると思いますが・・・・。 そんな方法もあった!っと言う感じで!
- 2013-07-05
No title
剃刀の革砥のラッピングを、包丁版で行うとこうなるのですね。
ぜひ実用の場でどうなるのか知りたいです。
- 2013-07-05(21:26) :
- 狛犬 URL :
No title
なるほど!初耳でした。
ちなみに手じゃダメですか?(笑)
VG10の牛刀なら仕上げ砥あてて、
親指のつけ根付近の手のひらの皮膚で
やっちゃいますけど(^-^;
顕微鏡で見たら取れてないのかな。。。
- 2013-07-06(00:12) :
- いとけん URL :
Re: No title
狛犬さん
コメントありがとうございます。
剃刀だと多少の滑らかさが必要なので革砥が有利かもデス。。
包丁だと、しっかり掛かりが欲しいので、メラミンが良い感じです。
実践場でのテストは追って報告いたします。
- 2013-07-08(10:46) :
- TATSUYA AOKI URL :
Re: タイトルなし
いとけんさん
コメントありがとうございます。
そうですね、、、僕もたまたま研ぎ桶に浮かんでいたメラミンで
やってみて「おっ?おおおお!!」っとなったので。。。。
手でも取れない訳では無いかと思いますが・・・。
カエリが折れて取れきれないような気がします。。
高倍率の顕微鏡を持って無いので、どうなってるのか??っと
調べて頂きましたメラミンだと確実に取れているようです。
カエリの処理で鋼の包丁みたいな切れ感がステンでも出ます!
メラミンスポンジは100円均一でも売ってるので、試してみてください。
- 2013-07-08(10:52) :
- TATSUYA AOKI URL :
タイトルなし
スポンジ、職場にあるので現在テスト中です(笑)
色々と切りましたが使用感は良かったです。艶もちゃんと出ますし。
何より!
研いだ後の洗うついでに出来るのが最高!
何本かは、しばらくこの方法でいきます(笑)
ただ、トマトを切った時にほんの少し掛かりが強い気がしました。研ぎが悪かったのかもしれないので原因は不明ですが。
砥石以外でカエリを取ると鋼材にもよるのでしょうけど、カエリの大きさによっては、カエリがちぎれる事で部分的にギザギザが大きくなるのかもなぁーと思いました。まぁ、時間のある時にでも色々試してみます。
ちなみに研ぎの目安になるトマトのダイスカット。是非やってみてください。
トマトを横にして4等分して、切ったものを2枚づつ重ねて1cm幅に切ります。それをさらに崩さないように90度くるりとまわしてまた1cm幅に切っていきます。
この90度くるりとまわした後が問題。
滑りやすいトマトが重なって沢山あるわけでこれを崩さず切りたい。皮に刃が引っ掛かるとバラバラになっていちいち並べ直しながら切るハメになり面倒。
トマトはスライスだけなら#3000ぐらいの少しギザギザしてた方がいいんですが(トマトピーラーのように)ダイスにするとなると重ねて一気に切りたくなるので鋭く滑らかな刃の方が断然早く切り終わります。(包丁の動かし方にもよりますが)
カエリが部分的に取れてないとそこが皮と一緒に滑りバラバラに。。切れない包丁だと潰れます。。
この作業がスムーズにいくと研ぎは成功というか一人で勝手に自己満足してます(^^;
研いだのにバラバラしはじめると落ち込みますけど(笑)
買ったばかりの本刃付けをしてもらった包丁が届いた直後にトマトのダイスカットすると見事なまでに切れます。やっぱり職人さんは偉大です。
- 2013-07-08(17:45) :
- いとけん URL :
Re: タイトルなし
いとけんさん
コメントありがとうございます。
早速お試し頂いたようで!!
そうですね、、、トマトを重ねて切る事は想定外でした。。
おっしゃる状況が容易に想像できます。
トマト・アレルギーですが、、機会があれば切ってみます!
使用されている包丁、砥石によって変わってくるかと思いますが、
#8000ぐらいの仕上げ砥石で、ガッツリ研いで、メラミンで撫でると
鋭く滑らかになるように想像します。
研ぎ屋さんは研ぎの時間も十分に取れますし鋼の性質も熟知している
ので、パリっと研ぎ上げられますね~。 それ専門ですから!
時間が取れれば、砥石でじっくり向き合う方が良いとは思います。
メラミンは、「ダッシュで研ぎたい!!」って時に!ですかねw
- 2013-07-09(15:59) :
- TATSUYA AOKI