天然+白一鋼
研ぎに関して一抹の疑問と不安を抱えながら、白疾風を本刃付けしました。
刃の掛かりに関しては、砥石の相性でカバー出来るとして・・
切り刃の作り方について、探りながらの本刃付けとなりました。
とにかく、今まで通りの順序で研ぎを開始しました。
ちょっと時間の掛かりそうなエクボがあったので、400番の荒砥を使用。
ダイアモンド砥石へ移った所で、包丁を観察・・・。
400番とダイアモンド砥石の研ぎ目の段を探すと、見えてきました(^^)
荒い砥石だと、段が見えにくい。 (何でもかんでも霞んで差が解りにくい!)
ここで、段を発見したので、研ぎ抜く事に。。
これを研ぎ抜いて行くと、自分の感覚として薄くなってきたような印象が出てきました。
僕にとっては、攻めの研ぎとなりました。
刃を薄く伸ばす時、研削力のある砥石でグイグイ攻めると刃が破れる事があります。
*刃破れる=薄く研ぎ過ぎてペラペラに・・。
途中から攻める気マンマンになったので、ゆっくり研げる天然砥石にシフトして
刃先を薄く研ぎ抜いていきました。
砥石は、日照山合砥を中砥のような使い方をして、指を研ぐ勢いで刃先に指を乗せ
どんどん研いでゆきます。
ある程度研ぐと、包丁が砥石に吸い付き出します。
天然砥石の出す品の良い泥は、やっぱり素敵な感じ!
そして最終仕上げとして中山合砥で刃先を糸引刃的に小刃合わせして完了。。。
最後の方は全て天然で研いだので、刃先は光っていません!
鋼は霞んでいますが、とても良い色をしています。 いかにも切れそうです。
で。。。
指皮一枚、うっすらと引いてしまいました・・・・。
痛く無い程度なんですが、久しぶりにゾゾっとしました。
ちょっと触れただけなんですが。。。。
久しぶりに、包丁がこんなにも切れるのか!!と感じました。
この掛かり具合は天然砥石の賜物であると思うのですが、サクっと指皮に入った
入り方は、刃先の処理が大きく影響しているように感じます。
変な話、、早く切りたくて仕方が無い印象を受けました。
この写真は、以前の白疾風本刃付けです。
写真で見て解ると思いますが、やはり刃先の処理が甘いと思うのです。
で、今日研いだ包丁の構造ですが、緩やかなハマグリ入りの直刃です。
その刃先に少し糸引刃を加えた感じです。
まだ、もう少し薄く研げそうな雰囲気ですが、これ以上行くとやり過ぎになるかもです。
色々考えると本刃付けに関して守りの姿勢が強かったのかも知れません。
僕的には、薄く研いだなぁ~っと思いましたが、刃もしっかりしていますし、
なんら問題は無さそうです。
ただし、切る技術が伴っていない僕が使うと、不安が残りそうです・・・。
師範の「アウト~~~♪」の声が聞こえるぅ~~
でもこの感じ、プロの調理師さんが使用される場合は問題無いと思います。
まだまだ、よく解って無い部分も多いので、色々な包丁を少し攻めの気持ちで
研いで行こうと思います。
- 2009-05-12