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職人×3人

某日、上田屋にてプチ宴会を行いました。

当日の主賓は、土井敬次郎氏と伊野信平氏!
土井さんは、2011年で鍛冶の仕事を終えられる事もあっての宴です。

もちろん、上田屋ですので講習会・・・ではなくw
調理風景の見学をさせて頂きました!

庖丁職人が、調理場で板前さんと対談できるのは珍しい事です。
本来、板前さんと接するのは小売店さんで、板前さんからのフィードバックは、
小売店→問屋→庖丁職人(鍛冶、刃研)に流れます。

なので、庖丁職人が現場の板前さんから直接意見を聞いたり、質問したり出来る
機会は滅多に無いですし、どのように自身が作った包丁が使われているのかを
マジマジと見られる事は極めて少ないと言えます。


INOX本焼な上田師範でありますが、疾風、伝承などを所有しており、この日は疾風で仕事を!
上田氏「僕の使い方や思いが全てでは無いけど、多くの板前さんはこんな思いで使ってますよ!」

ここから、刃物職人二人の質問が!!!!

土井さん

・バランスはどんなのがエエのか?
(昔から、教わった通りに作ってきたけど、実際どうなの??)
・研ぎ易さはどう?
(包丁は研いで使う事を前提に考えているので、切れると同じくらい研げるも大事)
・刃持ちはどう?
(鋭く長く切れる包丁ほど、道具として優秀な包丁である)

鍛冶屋が出来る仕事の範囲での事を重点的に質問されていて、自身が行っている仕事の意味を再確認。
(本当に年内で仕事を終えるのか??っと思うほど意欲に満ちた勢いで質問されていました。。)

伊野さん

・包丁の形状
(色々な形状のリクエストがあるが、実際はどうなの? 使いやすいの? それを維持できるの?)
・切れ刃の具合
(切れ刃の中身に、どれぐらい刃肉を残せば良いのか?)
・砥石の種類と使い方
(どんな砥石を使っています? 中砥石から研ぎ直します? 仕上げだけで? 裏はどんな感じに?)

刃物職人二人から怒涛の質問に、自分の意見と多くの調理師さんは「こうかも?」っと言う情報を上田師範が
丁寧に解りやすく、時には実践して返答していました。

それを聞いて、鍛冶屋と刃研屋の意見交換! 内容的には超ハイレベルな状態(笑)
その話に師範も加わってエクセレントな状況になってました。。 話の起点が既に高い領域に!!

伊野さんは、もっと上田師範に聞きたい事が沢山あったようでしたが、食事時間も迫った為途中で切り上げに。
”切り上げるのも一苦労するような状況。。。想像できますよねw”

食事は、もちろん河豚のコースです。

てっちり(鍋)では、上田屋流の食べ方がありまして、私達哉は、師範に仕込まれている事もありまして
それを、実践して鍋奉行!

その時の火加減を見て土井さんが一言「その火加減がエエんか?」 流石、鍛冶屋さん!!
火に関係する事は、しっかり見ているようで迫力の突っ込みデス。

火を扱う仕事ならではの反応でしょうか・・・。 感服デス。。

途中、手の空いた師範に鍋奉行を交代頂き、フグの部位などの話をしながら調理師としての心使いや、
自身のこだわりを、お二人に話ながら美味しく頂きました。

そんな事を聞きつつ、土井さんが「我々も、もっと頑張らないとな!」 っと。
僕や、伊野さんに呟いた事が印象的でした。

日々修行 2011-12-07


土井先生、お疲れ様でした。

 何と言うか………..容赦のない時の流れを実感してしまいます。

先生の包丁に助けられ、どれほどの板場の忙しさを乗り越えてきた事か………

本当に、有難うございました。


百の言葉よりこのー枚

酔心さん是非良き後継者を大事にして下さい

Re: 土井先生、お疲れ様でした。

コメントありがとうございます。

65年間庖丁を作り続けてきたので、沢山の調理師さんのお手伝いをさせて頂いたかも知れません。
頂いたコメント、土井さんにお伝えさせて頂きます。


Re: 百の言葉よりこのー枚

コメントありがとうございます。

和食が続く限り、和包丁は必要になると思います。
この先も、よりよい庖丁を提供出来るように、頑張りたいと思います。


No title

土井さんに一度お目にかかりたいです。
引退されるのは残念。
日本独自の包丁文化、片刃の包丁は廃れるのでしょうか。。。
残念です。

Re: No title

コメントありがとうございます。

引退は残念です。
決まってからは、刃研屋さんも敬次郎氏から地を分けてもらってます。
直ぐに研がなくても、地のまま熟成させれますし!
何年後かに研いで気に入った調理師さんに渡したりするかもですね。。

日本独自の庖丁文化や片刃の庖丁は、和食が無くならない限り和包丁や技術は無くならないと思います。
和食にクオリティーが必要無くなれば、伝統的な形状の庖丁は無くなると思います。必要無いから!
逆に、クオリティーの高い庖丁が無くなれば、和食にも影響は出てくるかも知れません。

日本人が生で魚を食べている限り、庖丁文化や片刃の庖丁は存在すると思います。