牛刀の研ぎ
今朝から、大量に牛刀を仕上げています。
8Aと言われている鋼材で、業務用包丁としては普通ランク?に値する
和製ステンレス鋼です。愛知製鋼さんの鋼材だったかな???
牛刀は、和包丁ほど繊細では無いですが、和包丁的な感覚で向き合うと
なかなか色々な面が見えてきます。
あの薄いのを研ぎ上げる技術、歪みの事などなど
当たり前と思われがちですが、薄いブレードを歪みなく研ぎ上げるのは凄い事なんです。
それはさて置き、、
一枚鋼の牛刀(全鋼)は、両刃でも片刃でも研ぐ事ができます。
研ぎの本などには、表裏均一に50:50で!!とか表70:裏30で!とか色々あります。
どっちが良く切れるの? っと聞かれますが、片刃にした方が良く切れます。
良く切れるから!っといって片刃に研ぎ過ぎると刃が弱くなってしまいます。
これは鋼材によって、出来る出来ないがあります。
完全両刃(軟鉄◆鋼◆軟鉄)の三枚打ちの包丁は、両刃をキープしなければなりません!
片刃に出来ない事は無いですが、結論的には出来ません!
個人所有の240mm牛刀SP-INOX(10A)は、90:10にしています。
メチャンコ切れますが、80:20がプロ仕様としてはギリギリかなぁ~~。。
この比率を変えるだけで、鋼材が持つ能力は大きく変化します!
仕事で使う事を考える時、鋭さも必要ですが強度も重要です!
今日、英語のメールが来て、日本製洋包丁の比率70/30について聞かれました。
メリットは?デメリットは? メーカーによって比率は違うのは何故?
「研ぎを英語で説明して動画にして!!」って。。 無理じゃぁ~い(笑)
- 2009-08-10