1. HOME
  2. 日々修行
  3. 庖丁関係
  4. 生まれが良ければ!

生まれが良ければ!

包丁は、見た目とかそんな事よりも基本的に生まれが肝心です!
どんな仕上がりか、気になる所ですが、本体がしっかりしていないと
どうしようもありません!!!!

家庭で使う手頃な出刃が欲しいと言う要望、知り合いから受け、
アウトレットとかでエエのがあるかなぁ~っと捜索したらば、
昔に作った出刃を発見しました。

本体は安来鋼の裏刻印で、改良霞研(超安い刃付け)がされてる。

霞の仕上げ具合や木砥目の粗さが安さを醸し出しています。。

これ系の包丁は、プラスチック輪の木柄が付くのですが、
手に馴染む朴水牛輪柄を付けてみたりしました。

改良研とは出来るだけ安くする為に改良された研ぎ?なので
裏押しなんてしてありません。裏押し刃付けは別途料金が必要
なので、省いてあるのです。

こんなの自分で裏押すれば~っと思うかも知れませんが、
綺麗に裏刃が砥石に当たるとは限りません・・・。

端折られた歪み取りをコツコツ取って裏が綺麗に当たるようにして

何とか綺麗に砥石を当てる事が出来ました。
峰側の切っ先裏は、研ぎ抜けてましたので、深追いしませんでした。

ってな感じで、色々と包丁としての構造なんかを出来る限り修正して
小刃合わせを行いました。

家庭で魚を捌くとの事なので、鰺などを想定しますが、多少ラフな使い方
も想定して、強めの糸引刃を入れてみたりと小刃を合わせました。

改良研ぎで仕上がってしまった包丁だから・・・そないに切れないやろっと
思ってたら危険なほどに食い付きます。 白二鋼みたい!

ミラクルエッジが付けれそうな粘りとコシがある刃先・・・。

改良研ぎにしないで本霞、せめて霞にした方が良かったんちゃうの??
モッタイナイ。。。

この出刃は刃先を指で押さえると吸い付くような感じがあります。
土井さんの包丁も同じような感じを受けた事がありますねぇ・・・。

親指で刃先を押さえると、刃から伝わってくる事が色々あります。
この状態で(押し付けて)親指をスライドさせると、ザックリ切れます。

白鋼、青鋼によって感じ方が違いますが、白一鋼は刃が数ミクロン動いただけで
ザックリ切れてしまうような感覚になります。 いや、多分切れます。。

刃の具合を知るには、良い方法でありますが、刃先を指で押さえる時は、
十分に注意して下さい!不可抗力も考えられますので、周囲にも注意!

子供が走ってきて足に激突したりして振動が加わっただけでもザックリ行くかも・・・。

話をサクっと戻して、どんな刃付けがしてあっても包丁本体の本質が良ければ
鋭く切れる刃物になります。 そりゃ~ ちゃんと歪みも取ってあって裏押しも
木砥目もカスミも綺麗に出てる方が良いですが、、包丁の原点としては、生まれ!

この包丁。。。束で見つけたのでWebShopで販売します。
良く切れますが、改良研であるので・・・。 お安くします。。 
当たり前ですが、ちゃんと歪み取りや裏押しもします。。 
どうやっても直らない物もあるので、それは出しません。出せません。

品定めして掲載しますので、気になる方はチェックを!!
ちなみに詳細は 165㎜出刃 改良霞研 朴水牛柄 です。

  • 2009-10-01

関連記事