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青一鋼本霞の研ぎ

今日は、青一鋼本霞と伝承の本刃付けを行いました。

伝承は、普通に研げば簡単に本刃付け完了するので、奇抜なテクニックを使う事なく
切刃を研ぎ上げる事ができます。 今日は本当にその研ぎ易さを実感しました。。

これで、妙な形状に研ぎ上がってしまうのであれば、砥石が変形(反ってる)してるか
基本的な研ぎが出来ていないかの、どちらかになるのではないでしょうか。。。

教科書通りの研ぎが出来れば確実に良い研ぎが行えると心底思いました。

この伝承の構造を作り上げている刃研師さんに、青一鋼本霞の薄刃を研ぎ上げてもらいました。
薄刃と言うのは、研ぎの中でも最も難しい部類の包丁で、これは調理師さんも感じられている
と思います。 製造側も同じように、基本的な研ぎを行うのは神経を使う包丁であります。

その包丁を、今日砥石に当てました。

薄刃の本刃付けも難しく、気を使わないと、どんどん刃が破れて変形しようとします。
出来るだけ先の方を砥石に当てないように、のりしろを合わせていくのですが、
ペタっと砥石に当てて、普通に研ぐだけで均等に研ぎ上がってきます。

やはり切刃には多少のエクボが出てきます。 でも均等に当たるのでグングン研いでいけます。

刃が適度に薄くなってきたので、僅かなエクボは無理に取らないようにして、ダイヤ砥石から
#4000の中仕上げで、整えていきます。 この時すでに、砥石に吸い付くぐらいの状態。

今日は、ここまでで研ぎを終えました。 

この時点で既に、しっかりと鋭い刃が付いていました。 薄さ+掛かりを兼ね備えています。

明日、もう一度この包丁と会話をして、最後はどのように仕上げるかを相談しようと思います。

取りあえず、本刃付けをここまで楽にさせる事が、研ぎの基礎で出せる事に感動デス。

「俺、研ぎが上手くなったんちゃうか~w」 っと錯覚している間に、寝ようと思います。

  • 2012-04-27

良い包丁と出会うと

 
 私ら料理人も、「あれ?、ひょっとして俺、腕が上がったんじゃねえのか?」

 などと自画自賛したくなる時がありますよ。

 でもね、それは錯覚じゃあないんです。

 私ら古い世代の料理人は、訳もわからず親方や先輩に殴られ蹴られて

 仕事を教わってきた時期が少なからずあります。

 決してそんな経験が良かったとは、今でも私には思えません。

 ですが、頭より体で覚えた事柄は、強く心に残ります。

 と言うか、消せないんです。うまく包丁使いが出来た時の感覚が。

 そんな時には、親方も先輩も何もしませんから。

 そんな自分という人間が、包丁を変えてそれまでとは全く違った可能性に満ちた

 料理世界が見えてくる、そんな瞬間と出会えたのも事実でした。

 良い包丁との出会いは、それほどまでに料理人にとっては革命的な事なのです。

 要するに、色々経験して見えてくるものがある、という事なのでしょうね。

 若い時には経験がない。だからひたすら知識を得て試行錯誤する。

 時には人に叩かれ、馬鹿にされ、どうして良いのやら途方に暮れる。

 でもね、そこであきらめない事なんでしょうね。

 「知恵」というものは、知識と経験が合体したものだと私は思います。

 そんな「知恵」が己に宿ると、そうそう煩事に動じなくなりますね。

 そんな私の料理人人生を劇的に変えた包丁は

 やっぱり、土井先生の本鍛錬、尺の青二の柳でしたね。

  

 個人的経験を述べました。持続する「志し」こそが、人を成長させ得る「ちから」

 なのだと、今の私は心底思っております。

 


Re: 良い包丁と出会うと

コメントありがとうございます。

そうですね、、体で感じた事、失敗した事は後々生きてくると感じています。

包丁研ぎもそうですが、包丁使いの面でも上田師範に教わってきた過程で、

それらを強く感じました。 始めは「ん??」っと思っていた事も、1年2年

すると知らない間に体が動くようになって、師範が「それはエエ包丁つかいや!」

っと言って下さるまでに!! こちらは、全然意識ないんですけど。。。。

また、ある程度の基盤が出来てくると、師範の技を盗もうとしている自分も居たりしますし

実際盗んで、切っていたりします。。「なんで、その包丁使いをしたの??」っと考えてみたり!

使い出すと、包丁研ぎの事にも大きく反映されてきて、理想の包丁や包丁像が、ようやくハッキリ

見えるようになってきたのも事実です。 ここからが僕のスタートかも知れません!

やはり、土井さんの包丁でしたか。。 今日も、土井さんが会社に来ていましたが、現役を退いた

にも関わらず、包丁の事について熱く語っておられました。 もう85歳ですけど、目は輝いてます。

  • 2012-05-01(22:20) : 
  • TATSUYA AOKI

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