牛刀ハマグリ
洋包丁の本刃付けについて色々考えて試してみました。
事の発端は、両刃の黒打菜切包丁を研いだ所から始まって、
「この感じをステンの洋包丁でやったら、、、、どうなるか??」
炭素鋼で鍛造によって作られた菜切包丁の硬度にステンは及ばす、、
当然同じように再現出来ず、炭素鋼の菜切のように研ぎ込むとフニュフニュになってしまった。
(解っていたけど、チャレンジしてみたw)
唯一近い状態に出来たのがV金10号と10Aのみ(他にもあるかも!)
実践テストでも、強度と耐久性を確認出来たので、これは使える!!
恐らく、日本国内で普及率が高い8Aの場合、どんな風にすれば良いか。。
研ぎ場にNGのSUISIN8Aがあったので実験してみた。
刃を薄くしたいが、、薄くすると耐久性が無くなる。
包丁の抜けと、強度を両立する為には、ハマグリ+糸引か!!
で、ひとまず、、片刃風に研いでみた。
しかし!これだと、シノギ風になった部分で抜けが悪くなる。
もっとシノギを峰側に上げると、刃先が薄くなってしまうので我慢!!
そこで、抜けを良くする為にシノギ風になった部分を研ぎ取った。
(写真には見えないシノギは残っているが、スムーズな切れ込みが得られそう。)
本当なら、研ぎキズを消す為に中砥石→仕上げ砥石と進むのですが、、
時間の制約もあるので、一気に仕上げ砥石へ! ま、、当然のごとく・・・・。
研ぎキズは消えませんw キズの上に艶が出る程度デス・・・。
バフなどを使えば綺麗に仕上がるんですけどね(^^)
裏は?? 角度45°の強めの糸引刃で、表からの薄さを支えました。
この角度が切れ込みの邪魔をしそうですが、抜けと強度を両立させる為の対策です。
小さな欠けも防止できる!
見た目、中途半端ですが研ぎによる機能チェックは出来そうなので、これを持ち帰りテストします。
- 2015-07-28(17:07) :
- 研ぎ関係
No title
機能チェックの結果を楽しみにしてます!
- 2015-07-29(05:20) :
- 七丁目のボステリ URL :
Re: No title
七丁目のボステリ さん
コメントありがとうございます!
機能チェック。。。。の定義が難しいのですが、
単純に、ヌルっと切れ込みますが、刃を薄くしたので強度が足りませんでした。
趣味で使うには快感ですが、仕事で使うには厳しい感じです・・・。
丁寧に使う必要があるので、バンバン使えないですね^^;
切れ抜け+強度の両立を得るには、鋼材の性能に頼るのが得策かも知れません。
表から糸引角を強くして、再度テストしています。
- 2015-07-30(16:45) :
- TATSUYA AOKI URL :
No title
コメントありがとうございます。
強度が足りないというのはどんな感じのことをいうのでしょうか?
糸切角を強くした時の感想も頂けたらうれしいです!
- 2015-07-31(04:55) :
- 七丁目のボステリ URL :
Re: No title
コメントありがとうございます。
強度が足りないと言うのは、刃先がまな板に接触した時に刃がよれる感じです。
最終的に、食材が切れる=まな板に当たってると言う事なので、その時の剛性を
研ぎで作った方が良いと判断しての糸引です。
*僕の使い方が荒い可能性も大きいですw
空中で切る(剥く)のは問題無いのですが、色々考えずにバンバンまな板上で
快適に切りたい場合は、糸引きで自分の使い方に調整するのがベストかも知れません。
何度か調整しながら、僕に合った良い角度を見つけたので、現在は安定しています。
- 2015-08-05(17:37) :
- TATSUYA AOKI URL :
No title
コメントありがとうございます。
参考になります。
刃がよれる感じ、わかります。
あまり薄くし過ぎないよう注意したいです。
- 2015-08-06(04:56) :
- 七丁目のボステリ URL :
モリブデンの文字が・・・
私の同じ牛刀には赤字でMOLYBDENと入ってるのですが、最近デザイン変更されたのでしょうか?
- 2015-08-07(10:56) :
- Ken URL :
Re: モリブデンの文字が・・・
酔心製品をご愛用頂きありがとうございます!
MOLYBDENのロゴが入ってる庖丁は、最新の物です。
SUSINのみの庖丁は、旧モデルになります。
在庫で残ってる物やNGで置いてある物が少しだけあります。
サビに強い鋼材といえど、20年前後寝かせていると、締まってくるのか硬く感じます。
良い感じにパリパリです!!
- 2015-08-07(11:51) :
- TATSUYA AOKI