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向上心と探求心

鍛冶屋さんと刃研屋さんには、ちょっとした壁があったりするのです。

分業になると、どんな業種でも同じような事があるかも知れません。

もっと、こうして欲しい、、、あ~して欲しい。。
それはそっちでやって欲しい・・・などなど。。

どんなに思い合っても、思っているだけでは良い製品が生まれてくるわけでは無いので、
結局どちらかが妥協する事になったり、結果的に愛されない包丁に
なる事があります。(要するにお蔵入り系デス。)

以前にも書きましたが、そんな壁が徐々に壊れ始めてきて、もっと
良い庖丁を作りたい。もしかしたらお互いして欲しいと思った事は
出来ない事かも知れないし、して欲しい事が伝わっていないかも!!

そんなこんなで、刃付屋さんが鍛冶屋さんの工場へ訪問する機会が
ありました。 鍛冶屋さんの歪み取りと刃付屋さんの歪み取りに相違
があった為、その相違点を修正(統一)する為の訪問です。

刃付屋さんは、数十年のベテラン研ぎ師。
経験と知識を沢山持った職人さんです。

鍛冶屋さんも、納品前に歪みを修正するワケで、その方法はどうするのか?
この歪みを修正する時、鍛冶屋さんはどうしているのか?

鍛冶屋さん・・「コレを直すには・・・・。」実演・・。。

刃付屋さん・・「そんなんしても大丈夫なんや・・・。」 驚愕の事実。。

そうして良いなら、刃付屋さん自身で気になる歪みがあれば自身で修正出来る。

鍛冶屋さんは、刃付屋さんが求める具合を確認出来た。
そういう風にすれば、次の作業がし易くなる!同じ歪み取りをするなら刃付屋さんの
求める具合に仕上げる。

でも、もし刃付屋さんが求めている感じになって居なくても、刃付屋さんが修正方法を知っている
ので、自身で直す事が出来る。

良い物を作りたいと思う向上心と、どうしたらいいのか?の探求心が生んだ一瞬です。

60歳を越えた刃研職人さん、まだまだ向上心と探求心が衰えません!

僕も頑張らないと!!

  • 2010-09-14

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