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第一話 「青一鋼水本焼フグ引」  

金曜日の夜、上田屋さんへ行きました。

今回は、青一鋼水本焼ふぐ引の感想を上田師範に伺いたかったのと、鰺の捌きをもう一度!出刃庖丁切っ先アールの有効利用法について!

生意気にも、師範に鰺の仕入れをお願いしまして・・・。

天然の鰺と、養殖の活け鰺をご用意して頂きました。

長くなると読みにくいので、この件は連載にします!

今回は、「青一鋼水本焼フグ引」
この包丁の所有者はロック大澤氏で、数年前にお買い上げ頂いた両鏡面黒檀銀巻目釘付柄の20万円台の包丁でございます。

青一鋼は滑り易いと言うイメージが強く、刃持ちは良いのがメリットか?っと思っていました。 
しかし、水本焼と言う事、砥石の相性が合ったと言う事も
あって、本刃付けにて研ぎを入れた具合は、ビックリする程爪に掛かりました。

フグ引なので、鐵刺(てっさ)を引かなければです! なので、フグ専門の上田師範にインプレをお願いした次第です。

フグは、昨日捌いた上身と当日捌いた上身をご用意頂きまして。。。
引き比べて頂きました。

一日置いた方は、サクっと入る印象! 当日の物は滑る印象!

大まかに言えば、師範の印象はそのような感じです。

これで解る事は、フグを捌かれた状態で仕入れる?締まった状態の身を扱うお店は、この包丁は滑らず良く切れると言う意見になると思います。
逆に、捌いて直ぐのピクピク動く身を引くお店は、滑る印象になるのかと・・。

実際に、自分でも両方の身を引かせて頂きまして、体感してきました。
活けフグ?の方は包丁を押し返してきます。(切らせてくれない感じ)
活きの良い身はどんな包丁でも押し返すのかも知れませんが・・・。
これが白一鋼だと、押し返す事なくサクサク入るのかなぁ~っと想像しつつ・・・。

しかしながら、この青一鋼でも切る技術が伴った人は使いこなせると思います。
次に書きますが、切り口が綺麗に仕上がるメリットも大いにあります!!これは次に♪

こんな事を言い出すとキリが無いのかも知れませんが、お店でどんな状態の魚を扱うかによって、薦める包丁が変わってくるのかもしれません!
「究極の切れ味 青一鋼水本焼」などは間違いでは無いけれど、万人に究極では無いかも知れないと・・・。

将来的に理想としては、メリットデメリットを説明出来る包丁屋になりたいと思うのです。

続く 次回 「鰺を捌く~切っ先カーブの生かし方」

  • 2009-06-15

お久しぶりです

包丁選びって難しいですよね(笑)
人よって動かすクセとか筋肉のつきかたとか姿勢とか色々違うので自分が「コレすげー切れる!」と思っても他の人が使うとそうでもなかったり、逆に人の包丁で綺麗に研げてると思っても使って見るとあんまし切れなかったり。
(自分の包丁は自分が使いやすいように研ぐから当たり前ですが;)
親方が手取り足取り研ぎ方を教えてくれるような所はまず無いと思いますので研ぐクセは皆違いますもんね。

あと鋼材はもちろんですけど包丁の長さも大事ですね
自分の手の長さや身長によって使いやすい長さも変わってきますし、職場の環境にあった包丁選びも大切ですね。
狭い調理場や、奥行きが短い寿司屋なんかのまな板では、やたら長い包丁は危険ですし
調理台の高さによっても扱いやすい包丁の長さは大分違います、まな板の高さが10cm上下するだけでかなり仕様感も違ってくると思います。

究極の包丁・・・
包丁屋さんにメリット、デメリットをしっかり聞いて自分が試行錯誤して研いでいくのが究極に近づく道なのかも?

一生の課題ですね(笑

Re: お久しぶりです

コメントありがとうございます。

お久しぶりです。。 おっしゃる通り、研ぎ方、背の高さ、手の大きさで変わると思います。 
なので外国人向けと日本人向けでは、チョコチョコ仕様を変えたりもしています。

包丁は道具なので、調理場に合った物を選ぶのがベストだと思いますし、短い包丁しか
使えないなら、短い包丁に最適な鋼材と研ぎを行うなどが究極の使い方かも知れません!

自分の手の延長となって、自分の思っている通りのタイミングで切れるのが使っていて
気持ちよさそうな気がします。

いつも調理場からのご意見ありがとうございます!

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