1. HOME
  2. 日々修行
  3. 日々修行
  4. 特集更新

特集更新

先程、特集二幕を一年振りに更新しました。

粘りのある包丁の研ぎについての記事です。

基本的な研ぎから、応用する方法を説明しています。

粘りある和包丁各種、洋包丁各種に使える研ぎだと思います。
もちろん、家庭用の両刃包丁にも使えます。

砥石の相性までは、紹介していません。
お持ちの包丁と砥石で相性を調べてください!
洋包丁の研ぎ角度も、鋼材やメーカーによって異なるので案内していません。

粘りある包丁の大敵!カエリの取り方を重点的に動画で紹介しました。

こちらからどうぞ!

  • 2012-03-21

とても解りやすい動画でした

 
 有難う御座います。
 
 私ら年寄り板前が、たいした考えもなくやり続けて来たカエリ取り。

 その理論的裏付けが見えたように思いました。

 しかも、よりやり易い方法まで公開して頂き、とても参考になりました。

 本当に勉強になりました。

 


No title

いつもブログを楽しみに拝見させております。
庖丁の研ぎは本当に奥が深く、私は20年以上板前をしてても疑問な所も多く、
いつも勉強させてもらってます。これまで研ぎにフォーカスされた庖丁屋さんが
いなかったので(私の周囲には)Tatsuyaさんの発信してることは料理界でも
斬新で注目に値されることだと思います。
これからも期待しております。


No title

こんにちわ,堺の職人さんの方は、かえりをゆすりながら引くんですね。
私は手元に引くのと先に送りながら引いてました。

  • 2012-03-23(07:20) : 
  • n-tokita URL : 

Re: とても解りやすい動画でした

コメントありがとうございます。

動画、ご覧頂きありがとうございました!

上手く伝える事が出来るか、不安一杯でしたが、お役に立てる事が出来て嬉しいです。

今後共、よろしくお願い致します

  • 2012-03-23(15:02) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

Re: No title

コメントありがとうございます。

包丁研ぎや鋼の性質など「なんでやろ??」 から始まって、
調理師さんの意見や刃物職人さんの意見を噛み砕いて、自分で
納得して更新!と最近はなっているので更新が滞りマス(^^;

板前さんは、やる事?覚えるコト?仕事?が多いと思います。
これは、様々な調理師さんと触れ合って感じたことです。

板前さんにとって、包丁も大切な事の一つだと思いますが、
僕が、アレコレ試している事が、何かのお役に立ってくれたら、
良いなぁ~っと思っています。

まだまだ、凄い研ぎをされている方も居られると思うので、
これからも、アレコレ試して行きたいと思います!!

また、色々と現場の意見をお教え頂けると幸いです。

よろしくお願い致します。

  • 2012-03-23(15:11) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

Re: No title

コメントありがとうございます。

堺の職人さんは、前後に押し引きしてカエリを取ります。
左右に揺らすカエリ取りは、僕個人の方法なので。。。。

堺でも左右に揺らすのが嫌いな職人さんも居ますので、
酔心で働く、青木達哉のカエリ取りの一つの方法として
捉えて頂けると嬉しいです。

基本、カエリは押し引きで取るのが良いと思います。
それでも、取れないカエリを完全に取る為の方法デス!

裏押し!と言う位ですから、押すのが基本です!

宜しければ、一度お試し下さい。

  • 2012-03-23(15:17) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

ちょっとやってみました

 
 青二の本霞の柳、青木さんのやり方でカエリを取りました。

 使用砥石はスエヒロ極妙♯10000。

 びっくりするほど、短時間でビシッとした刃が付きました。

 こんなにスパンと決まった青二の研ぎは、今までなかったように思います。

 これは、ありがたい!

 

 青鋼の甘切れ、ひょっとしたら今後、死語になるかもしれませんね。

 


No title

さっそく回答ありがとうごさいます。
粘り強い鋼材には、色々工夫が必要なんですね。
試してみたらとてもよい結果です。これから使ってみます。
理屈はあってるので、良い方法だと思いました。

  • 2012-03-23(19:24) : 
  • n-tokita URL : 

Re: ちょっとやってみました

コメント、さっそくの実践ありがとうございます!

#10000番の細かい砥石でも、ビシッとなるんですね。。

青鋼の甘切れの甘い感じは青鋼特有の粘りによるカエリだったのかと考えていました。
一つ、心配事が生まれてきたのですが、その甘いカエリによって長く切れていたのなら、
カエリを取ってしまうと、特性が無くなってしまうのではないかと言う事です。。

さすがに、個人では酷使するほど、研ぎ上げた包丁を使う機会が無いので、そこまで
実証する事が出来ません。。 よろしければ、しばらくお試し頂いて、どんな感じに
なるかを、お手すきの時で結構ですので、教えて頂けると嬉しいです。

よろしくお願い致します!

  • 2012-03-23(21:45) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

Re: No title

コメントありがとうございます。

実践頂けたようで嬉しく思います。

また、実際に使ってみた感じも、お聞かせ頂けると幸いです。

よろしくお願い致します。

  • 2012-03-23(21:48) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

とりあえず、ご報告。

 
 先日、合計50名様ほどのご宴会にて、前述の柳を使用してみました。

 お一人様、目バチ中とろ三貫、真鯛二貫、イナダ二貫、活け蛸二貫、北寄(ほっき)一貫

 の五点盛りの内、真鯛とイナダ、蛸をこの包丁で造りました。

 合計で300貫強くらいになりますが、切れ止みは感じられませんでした。

 これくらいだと、従来のカエリ取りをした白鋼や他の鋼材の包丁との差すら

 感じられないのかも知れませんね。100名様クラスの造りを捌かないとダメかな。

 もっと負荷をかけた使い方の方が、わかり易いのかなあ。

 柳ではなく、薄刃の方が真名板との接触回数が圧倒的に多くなりますから

 そちらの方が実験結果としてわかり易くなるのかも知れませんね。

 ただ、これはあくまで私の独断的勘ですが、青木さんのご懸念は

 べた研ぎの青鋼の場合に顕著になるのでは………………..

 私の所では青鋼の包丁にはやや鈍角気味の糸引き刃を入れていますので

 それも関係しているのかも………………

 とんちんかんで、たいして参考にもならないコメントで申し訳ありません。

 もう少し、砥石も変えて実験してみます。


Re: とりあえず、ご報告。

お世話なっております。

お忙しい中、お試し頂き有難うございます。

通常の使用で、切れ止みなどが起こらないとのことで、安心できました!
甘切れを取り去っても、青鋼のメリットが変わらないのかが、不安で。。。
ダメなら、みるみる滑る感じになるように思っていました。

(そんなん思いながら紹介したのかよ!って怒られそうですが、個人で体感するのも限界が・・・。)

lovekidoldさんのおっしゃる、ベタ研ぎの青鋼の場合は、カエリに成り切れない
カエリ?で切っている感じがあるように想像しています。
変に、左右の揺すりを掛ける事をすると、よろしく無いかも知れません。。。
ベタ研ぎだと、カエリと言うカエリが出ないようにも思ってます。

やはり、青鋼など粘りのある包丁は糸引刃を入れた方が総合的に優れた研ぎ方ですね。。
刃先にコシが出るような気がするのですが。。。
カエリを出して確実に取ると言う研ぎは、糸引があって生きてくる方法かもです。。

個人的に、、ですが#10,000の砥石が気になって仕方がありません。。。
どんな刃が付いて、その包丁を使えるのか!!! 
切る技術も必要になるかも。。。っと妄想してしまいます。

また、お時間のある時に、色々とお教え頂けると幸いです。

今後共、よろしくお願い致します。

  • 2012-03-30(16:37) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

またしても蛇足ながら

 
 これも、ご参考になるのかどうか…………..

 真名板を切らない、叩かないで食材を切り離す、これが我々和食料理人の

 包丁使いの基本です。では、なぜそのような調理技術を長い歴史を経て確立

 させてきたのか?それは魚介類を生食する事が一番のご馳走だった食文化に

 あります。今現在も「造り」の無い日本料理は在り得ません。

 その為に今の形になったのが、柳や、蛸引きや、ふぐ引きな訳です。

 どれも目的は同じ、細胞膜を破壊せずに切り身にその魚介類の旨みと食感を

 封じ込める為です。

 ここからは、私の独断と偏見になりますが、中砥どまりの包丁は懸かりは確かに

 良いが、切り身のダレは早い。先のコメントで述べたような宴会料理のお造りには

 全く向いていません。もちろん、割烹店ですぐにお客様に召し上がって頂けるよう

 な場合には良いのかもしれませんが、それでも私はダメだと思います。

 
 少し話しの方向を変えますが、私は造りに関しての包丁使いには大雑把に分ける

 と二種類に分類できるものと考えております。

 ①包丁の重さと刃渡りの長さそのもので、食材を断ち切る。

 ②包丁の薄さと刃渡りで人力の加減で、食材を断ち切る。

 で、両者共に問題になるのは、どこで真名板に接触して断ち切っているのか

 ということです。断ち切る、と言っていますが、真名板上では確実に刃先が

 当たっている訳です。そうでなければ物は切れません。

 では、包丁のどの部分で「断ち切って」いるのかと言うと

 引き切りの場合は包丁の切っ先、押し切りの場合は刃元になります。

 で、我々としては、最終的に真名板に接触する最後の包丁の接触点を

 長さにしてmm以下にできるだけ抑えたい訳です。切れ味をできるだけ

 維持したい訳ですから。その感覚を体得する事こそが、私ら日本料理に

 携わる者の修行、訓練なのだと思います。

 
 などと、偉そうな講釈を垂れてしまいましたが、これがね、ホント難しい。

 もう、50年以上この稼業で飯食ってますが、今だに自分が思い描く包丁使いが

 出来る時より出来ない時の方が多いですね。

 多少食いつきが悪くとも、刃道の荒れが均一で刃渡りのある長めの包丁が

 私の体には合っているのかも知れませんね。

 何だか、取りとめの無いことをコメントしてしまいました。

 あくまで、個人的見解を述べました。では、また。


No title

こんにちは、また来ました。
酔心さんや先輩の仕事に対するレベルの高さは、皆の参考になります。
私は、いままで善しとしていた切れを一段階上げる事ができました。
切れ止む前に、つい研ぐ癖があり、皆さんの参考になりません。
今日の料理,鯛と牛蒡(ごぼう)の煮物でした、蕗のトウと葉山葵を出刃の背でとんとん、やっと春です

  • 2012-04-02(17:08) : 
  • n-tokita URL : 

Re: またしても蛇足ながら

コメントありがとうございます。

何回も読み返しました!

和包丁の存在意義、今でも必要とされる意味が良く解りました。
また、包丁の使い方が上手いと言われる板前さんの、本当の”上手い”意味も理解出来た気がします。

まな板に対しての事は、上田師範からしっかりと教わりました。
全く同じ事を言っていましたし、その動作も動画で確認する事ができました。(ネギ動画)

中砥石で研ぎを終えられる板前さんの事も、良く理解できますし、この事に関して、
lovekidoldさんが、独断と偏見と言う事を冒頭にコメントされた事も凄く解ります。
これは、料理へのクオリティーや求める完成形へのコダワリであると思いました。

 ①包丁の重さと刃渡りの長さそのもので、食材を断ち切る。

 ②包丁の薄さと刃渡りで人力の加減で、食材を断ち切る。

上記の事に関しては、①の方が真名板による刃へのダメージを軽減出来るように考えています。
これは、素人な考えですが、力加減で切ろうと思うと、切ろうとする動作を止めれないように
思うのです。重みで自然に入る方が、いつでも止めれる?引くのを止めれるのでは無いかと・・。

”薄さと刃渡りの方が、良く切れ込むようには思うのですが・・・。”

おっしゃる通り、真名板に当たってから、刃を動かすと動かした分、刃が弱っていくように思います。
切り終えた(包丁としての仕事を終えた)時点で、無駄に動かす事無く、切り終える事が出来れば
ベストですね!
ただ、切り切れて無い事を考えて、確実に断ちたい気持ちもあって、動かしてしまう自分も居ます。。
マグロなど、筋があると心配だったり。。。切っ先立てて引いてしまいたくなる。
でも、実際は真名板を傷付けているだけだったり^^;

刺身1貫目と300貫目の断面を可能な限り同じ状態にするのが、理想であると師範から伺いました。
クオリティーと言う面から考えると、同じ料金を頂いているのだから、同じクオリティーで提供する
のが、当然?理想?だと。
実際問題、全く同じ品質に仕上げる事が難しくても、その差を少なくしたい為に包丁の刃に与える
ダメージを最小限にしていく。また切れ味が落ちたとしても切るテクニックによってカバーする。

話がそれてしまったのですが、、僕自身上田師範との話の中での事柄の裏付け?と言いましょうか、
頂いたコメントによって後ろ盾が出来て、より一層深まった事。

っと言うか、コメントを読まれた調理師さんには、凄く勉強になる内容かと!

板前さんは、包丁を長く切れるように工夫!
鍛冶屋は、少しでも長く切れる包丁を作る!
刃付屋は、研ぎ易いように研ぎ上げる!

すべてに修行や試行錯誤がありますが、夢の共同作業です。
目的は、お客さんに良い料理を提供する為、ですね!

また、コメントお待ちしております。

  • 2012-04-03(01:23) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

Re: No title

コメントありがとうございます。

僕の端的なブログに、多くの調理師さんより華を添えて頂き嬉しく思っております。。

僕個人としては、包丁の事、研ぎの事、まだまだ全然解ってないなぁ~と思う事の連続です。。。

切れ止む前に研がれる方が、良いように思っています。。。
そのほうが、研ぎ時間が短くなりますし、良い状態を維持されている事になるかと・・・。

商売の事を思うと、切れ止んでから中砥石でグシグシ研いで減らしてくれた方が、買い替え需要が、
っとも思うのですが、長く使える良い包丁なら、刃先を整える程度の研ぎの方が経済的ですね。
良い包丁は高価ですが、それなりのポテンシャルは持っています!

今日は、土井さんの誕生日パーティーで会食に行ってきました。
舟盛りなどがあったのですが、刺身を見て学ぶ事が多かったです!

  • 2012-04-03(01:32) : 
  • TATSUYA AOKI URL : 

No title

また来ました。
上田屋さんの言われる料理「最初と最後の出来栄えを合わせる」には、一本の包丁でなく数本の包丁を使い分けて作られてると思います。
包丁は減らないけど現実的に、先輩の方々は数種類、数本包丁を持ってるはずです。
包丁減らしてからでなく料理の出来栄えを上げる為に、同じ物が二,三本必要だと。

  • 2012-04-03(10:40) : 
  • n-tokita URL : 

Re: No title

コメントありがとうございます。

そうですね、炭素鋼の包丁だと2本3本必要だと思います。
上田さんも、昔は2、3本を持ち込んで調理にあたっていたようです。

でも、INOX本焼を使い初めてから1本で十分に対応されています。

この点は、「本当なのか?」と疑っていましたが、相当使い込んだ後で
刃を見せて頂きましたが、全然余裕な感じでした。。
鋼材の特性を理解されている事も大きいですね!

INOXの鋼材が優れていると言う事もありますが、それ以上に長く切れるように
使うテクニックを炭素鋼の包丁で得た事も大きく影響しているように思います。

テスターとして、酔心の炭素鋼包丁各種を無理言って使って頂いていますが、
同じ仕事量を終えた後だと、研ぎを入れたくなる感じまで落ちています。

疾風、伝承などは、そんなに落ちて無かったです。
この2シリーズに関しては、方々から同じ反響を頂いています。

一般的に世の中に出ていく包丁は炭素鋼(白鋼)が多いように思います。
これを考えると、2本3本の包丁を持ち込む必要が出てくるのかも知れません。

それならば、炭素鋼だと疾風か伝承を1本 錆に強い鋼なら、INOX本焼を1本
を使って頂ければ、包丁を使う色々な部分で調理師さんをサポートさせて頂けると
考えています。

  • 2012-04-03(11:12) : 
  • TATSUYA AOKI

関連記事