今日の研ぎ修理
今日は、柳刃と薄刃の研ぎ修理を行いました。
柳刃は欠け取りと切刃研ぎ抜きの修理。
薄刃も切刃研ぎ抜き修理です。
柳刃は、堺の職人さんに研ぎ修理を出したようで、薄く研ぎ上げられて
欠け易くなってしまったようです。
これは、職人さんが悪い訳では無く、修理依頼者との感覚の相違もあるように感じました。
包丁を作る側の修理と、使う側が求める修理との違いです。
職人さん側からすれば、しっかり切刃を研ぎ抜いて厚みを取った方が刃が良く抜けて
切れるようになると思って研ぎ上げた。←正解だと思う。
板前さんからすれば、切れ抜けは欲しいが耐久性も兼ね揃えて欲しい。←正解だと思う。
板前さんのイメージとして、ゆ~くり刺身を引いて!!っというのがありますが、
実際の現場は、そういう訳でもなく、、、しっとり刺身を引ける現場は限られてそうに思うのです。
僕も、上田師範にビンビンの包丁を持って行って「挑戦状か!w」っと言われた事も(笑)
↑「この包丁で皮引きして下さい」っと言ったのもある↑
柳刃包丁の基礎は綺麗に研ぎ修理が行われていたので、僕個人としては楽に研ぎ出せました。
さすが堺の職人さん!!
裏の比が綺麗に出ていなかったので、刃線が真っ直ぐにならない感じ。
攻めれば攻める程、真っ直ぐにならないので、糸引で調整するしかありません。。
でも、良く叩き締められている包丁だけあって、良く切れる予感を漂わせます。
どうして、叩かれているのか解ると言いますと。。裏の比に槌の跡が出ているからです。
本来、刃研ぎ屋さんが調整するのですが、、取れきれなかったのかも知れません。
とりあえず、中砥石までザザザっと通してみました。
今日は、もう帰らなければならないので、また月曜日に最終の研ぎを行います。
- 2015-01-23(17:53) :
- 研ぎ関係