歴史に残る
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庖丁修理を依頼されました。
かなり古い庖丁で、某有名庖丁ブランドの刻印が打たれています。
両刃の文化庖丁?三徳庖丁? もちろん炭素鋼で安来青紙です。
木柄が弱ってきたのと研ぎ直しをして欲しいと・・・。
古い庖丁で良くあるのが、柄の交換。
庖丁を酷くサビさせないように使えば、先に木柄が劣化します。
見えている部分はピカピカなんですが、、、中子が錆びて弱っている事が多く。
中子強度が無く新しい柄を付けれない等の理由から買い替えになる場合が
多いです。 むしろ、新しく買った方が安い可能性も・・・。
その旨、説明した結果、やはり修理して欲しい!との事だったので
恐る恐る抜いてみました。
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写真のように、中子が腐食して穴が開いていました。
本来、ここまでになれば、簡単に折れてしまうんですが・・・
昔ながらの庖丁、、強いです。粘りが凄いんです。
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腐食して薄くなってます・・。 でも中子までしっかり作ってあるんです。
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この庖丁は、とても思い入れがある庖丁らしいので、それなりに費用が必要と伝え
修理する事になっています。
中子の具合を見て、、ふっと、、気になって庖丁の研ぎや歪を見てみました。
やっぱり、昔の職人さんは凄いですね、、、
ビシっと良い研ぎがしてあるんです。
透かして見たら、手を掛けた様子が見て取れる。
文化庖丁型で青紙なのと、柄にP柄(プラスチック柄)が付いていたので
上級家庭用のランクになると思うのですが、それにしても良い仕事です。
昔は、当たり前のように職人がこだわって、こんな庖丁を作っていたんでしょうね。。
決して、今が良くないわけでは無いんですが、文化庖丁にこの研ぎ!感銘です。
きっちり作った物を、きっちり使えば、長い間残ってくれます。
この庖丁を作った職人の思いや心意気に拍手です!!! 「エエ仕事してますな~」
僕は炉の前でバンバン叩いて庖丁造りしていませんが、20年後30年後に「おっ!」
と思ってもらえる庖丁を世に送り出したいと思ったのでした。
- 2008-10-20