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天然の硬さ

天然砥石は同じ物が二つとありません。
木っ端が良かったから~ とて、、同じ山の形成された30型や40型の
砥石を買っても、全く同じな事もなく、「だいたい」の世界であります。

研ぐ庖丁によっても、色々あるのでハッキリとは言い切れない部分もある
のでありますが! 結果だけは書く事が出来ます。

で、先日硬い白二鋼の庖丁に、柔らかい日照山を当ててみました。
研ぎ汁や研ぎ味も抜群で、さぞしエエ刃が付いただろうと思ったのですが、
それが、全然ダメダメ。。。砥石の粒度?研削キズ?が鋼に届いてない感じ。

これなら、人造の石のがよっぽどエエ刃が付くだろうと・・・・。

しかし、ど~しても天然で合わせたくて硬い石で合わせてみた所コレが良く
なんや面白ろいなぁ~っと。。。

砥石もある程度硬さが無いとアカンのか? 
そもそも、今回使った柔らかい砥石が、鋼の硬さに負けたのか?

硬い鋼には、ある程度硬い砥石で、鋼を受け止めて研削して小刃なりを立てて
やる事が重要なのかも知れないと感じたのです。

職人さんは硬い砥石がエエと言うのはそうゆう事?
硬く細かい砥石がエエと言うのはそうゆう事?

いずれにしても、糸引きを入れてやったので、ベタ研ぎで静々と研いだら
違う結果が出るようにも思うんですが・・・・。

そう考えると、人造砥石は強引な感じがする時もあるけど、安定してますね。
でも、天然でバシッと合った時のソレは人造には出せない。。。

そんな事もあるんだなぁ~ と言った感じの記事でした!

  • 2011-01-10

そうなんですよ

 我々料理人の大方の現場では、包丁の研ぎを含めたメンテナンスをするのは、一日の業務が終了した後なんです。早朝の仕入れ、仕込み、昼営業、休憩、仕込み、夜営業、清掃という一連の流れの一番最後が、包丁の手入れなんですね。
 ですから、いくら若くても通しで仕事をした日なんかは、もうヘロヘロに疲れきった状態で研ぎに向かっているんです。正直、頭の中は一刻も早く家に帰って眠りたいというのが本音でしょうね。
 当然、研ぎも小刃を揃えるくらいで止めますから、砥石も硬口で性能も安定したものでなければ困る訳です。中には、終電に間に合うかどうかぎりぎりのやつも結構いたりしますから、そういう連中は心中穏やかじゃあないでしょうね。

 うちではローテーションを組んで二交代制に近い勤務にしようと努力していますが、まあ、現実は中々思ったようには行きませんね。
 そんなこんなで、私は個人包丁の使用を許可した者には、自宅で研ぐようにさせています。「手前の商売道具なんだから、手前でめんどうみやがれっ。」と突き放して済んでいたのは昔の話で、そのかわりと言っては何ですが、砥石を現物支給しています。そうなると、味をしめたやつらなんかはすかさず「おやっさん、スエヒロの極妙の一番上のやつお願いします。」なんて図々しくぬかしやがって………..まあ、でもこいつらクラスになるとそろそろ独立させてもいい年齢だし…………何にせよ金は天下の回りものと考えるようにしています。

 蛇足になりますが、うちでは気合を入れた店の包丁の研ぎは、一週間に一度くらいの間隔で終電の心配をしなくても良いやつらと私でやっています。まあ、若い連中に色々教えられるし話も聞けるから、私個人は楽しいですね。

 個人的感想を述べました。また寄らせて下さい。


Re: そうなんですよ

コメントありがとうございます。

庖丁研ぎは調理師さんにとっては一日で最後の仕事になるんですね。
長く切れる庖丁が好まれるのも、この事が関係しているのかと想像しています。

切れ味が落ちきって無ければ、切れ味を戻すのも早いですし、
研ぎを楽に?早く?する為に、刃を労る使い方をするっと言うのも良く解ります。

お昼も営業されているんですね。
一日の流れを知ると、調理師さんは大変なお仕事だと思いました。

砥石の現物支給!!
lovekidoldさんとの、見えない信頼関係と言うか良い意味での攻防が伺えます(^^)
しかしながら”スエヒロの極妙の一番上のやつ”は結構なお値段ですね、、長く使えそうですが!
独立を思わせる方ならば、しっかり砥石の持つ性能を使って下さると思います。

また、立ち寄って下さい。

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