研ぐ部位を選ぶ
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「達哉の研ぎは本刃付けは、まだまだやな。。」
先日、刃研ぎ職人さんに言われた。
この「まだまだ」とは、時間が掛かり過ぎていると言う意味らしく、
理想の研ぎ上がりを達成するまでのプロセスが解って無いらしい。。
これは本刃付が切れるとか切れないとかの話では無く、僕が3時間掛けて
研いだ本刃付と、職人さんが30分で研いだ結果が同じと言う事。。
(厳密には研ぎ上がりに違いはありますが、同等の事をするのに時間差がある事)
その時間の差は、どこに生まれるのか??
それは、以前書いた事もあるかと思うのですが、研ぐ部位の見極めです。
どこを研いだらエエのか! どこから研げばエエのか?
これは、各包丁の個体差も関係するので、コレ!とは言えない。
切っ先から研ぎます。 じゃあ、それは刃側から? シノギ筋付近から?
そんな細かい研ぎ始めの場所の選定です。
今日は、職人さんに言われた事を意識しつつ、この包丁を本刃付けするならどうする?
裏押しするなら、どう当てる? ってな事を、考えて一つの研ぎスケジュールを思い描いて
答え合わせの意味で研ぎをしてみました。
答え合わせは、60点ぐらいでしょうか。。。
思い描いた通りの場所とは違う所が研げたりしました。
ちなみに、このまま強引に研ぎ進んでも結果は同じで本刃付けは完了するのですが、
時間の浪費と砥石を消耗するだけかも・・・。
これは、包丁販売や研ぎを仕事として考えた時の研ぎなので、普段の研ぎとはあまり
関係ないかも知れませんが、普段のメンテナンスで研ぎをされる場合でも、研ぐ部分の
順番を考えて研ぐ事で研ぎ時間を軽減出来るかも知れません!
魚で言えば、水槽から生きた鯵を出して造りにするまでに、遠回りしないで効率よく
盛りつけまで持っていくような工程を想像して下さい。
今、何をすれば早くお客さんに造りを出せるのかと考えた時に、余計な動きをしない
ような流れを考えるのに似てますね。。。
- 2012-09-06
No title
その真剣な姿勢に心が温まります。
私は酔狂で研ぎを楽しんでいますが、三時間かかっても出来るのであれば時間短縮は知恵を廻らせれば達成出来る事でしょう。 私自身の仕事に対する姿勢を問われている様で少しハズカシイです。
白三の新しい企画、お魚系包丁を検討中なので概要でも早目にお知らせ下さればと思います。
- 2012-09-11(00:09) :
- sin URL :
Re: No title
コメントありがとうございます。
魚の捌き方もですが、沢山の包丁を研いで経験を積むしか無いかも知れません。
とりあえず研いでしまえ〜の強引な研ぎよりも、あれこれ考えながら研ぐ事で
総合的に答えが見つかるまでの道のりも、短くなりそうです!
白三企画、概要としましては、一流鍛冶屋がキッチリ叩いて作り上げた包丁で、
霞研ぎになりがちな白三鋼を本霞で研ぎ易く仕上げる事、コストを抑える事、
砥石を選ばない事で、考えて進めています。
様々な鍛冶屋さんから白三鋼の生地を集めて研ぎ比べなどを行いました。
ビシ!っと鋭い刃が付く+刃持ちがある。そんな包丁に仕上がると思います。
昔は?今も? 白三が料理包丁のメイン鋼材だった事を思うと十分なポテンシャル
があると思いますし、まな板の環境が変わったといえども、鍛冶屋のレベルや設備
が昔とは全然違う訳ですから、昔出来なかった事が白三鋼で出来るな〜っと!
最終、現場でテストを行いますので、もう少しお待ち頂ければ幸いです。
- 2012-09-11(23:45) :
- TATSUYA AOKI URL :
No title
今年の3月にブログにちらっと出た
牛刀スペシャル版(細幅のスライサー風?)を白三や銀三で
製品化してくれたらなーなどと妄想中です。
- 2012-09-12(01:29) :
- eckhart URL :
Re: No title
コメントありがとうございます。
牛刀のスペシャル版、既にお試しで製作しています。
筋引のスペシャル版といいましょうか、、、しかも片刃で!
メチャクチャ切れますが、趣味の域を超える事が出来ません^^;
切ると決めたら、そのラインでズバ〜っと切れ込んで行きます。
猶予はありません! ただ、まな板に弱いんです。。
研ぎで克服出来るかと、試しましたが今の知識では抵抗出来ずw
白三や銀三で作るとなれば、本焼で作らないとシャンとしないかもです。
作ってみないと、解らない事ばかりなので、職人さんが手透きの時に
ちょろっと、相談してみます!
- 2012-09-12(22:56) :
- TATSUYA AOKI URL :
No title
お疲れ様です。
牛刀、白三、銀三バージョンに同感と思っていましたら、すでに試作品の情報が!ここの所ワクワク感加速ですね~?ちなみに椛は極薄舟行ですよね?片刃、三徳ととらえたらいいのでしょうか?それとも牛刀?
- 2012-09-13(14:59) :
- 居酒屋 URL :
Re: No title
お疲れ様です!
職人さんも協力的なので、お試しで色々お願いしちゃってます。
鍛冶屋さんも刃研屋さんもやってみないと解らない事が多いと
言いますし、試行錯誤の基準作りにもなります。
椛は極薄舟行です。。完全な片刃で牛刀でも三徳でも無い舟行型です。
鯵や秋刀魚、鯖などなら、面白いように捌けますw
しかし、仕事用としては、、、家庭で食べる範囲での使用で快適です。
幅の広いフグ引包丁みたいなイメージでしょうか。
- 2012-09-13(15:21) :
- TATSUYA AOKI