今日の研ぎ
![](https://suisin.co.jp/wp/wp-content/uploads/20200319.jpg)
今日は薄刃を研ぎ修理しました。
形状が崩れていた事と、薄く研ぎ過ぎていた部分の修正をメインに行いました。
非常に綺麗に使われていて、こんな風に使われていてコイツは幸せやなぁ〜っと。。
形状の崩れは刃線の乱れと、シノギの乱れです。
包丁自体は歪みも無く、良い状態でしたが裏と平の具合がよろしく無いようで。。
本当ならば、裏と平から改善せねば!!なのですが、これをすると新品同様の費用が
掛かるので、修理の予算を大きく超える為、妖テクニックを駆使して研ぎを行いました。
シノギを完全に修復するのは困難な事もあり、切刃の中に新しく見えないシノギ筋を作り
刃を出して、裏押し! 裏の微妙な揺れは軽い糸引きで辻褄を合わせました。
以前、研ぎ師の山口さんと話しましたが、正確な刃を出す為の裏と平であって、
刃、裏、平 の単品では、包丁として成立しないと感じました。
この三点を考えて研ぎ師が研ぎ出さないと、お客さんがきちんと研げない??って事かも知れません。
いや、でもこの三点がバラバラでも、綺麗に研ぎ上げてる調理師さんも居ますから、、、
調理師さんは工夫して、自分が使う包丁と向かい合っているのだと感服します。。
- 2012-11-26