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素材に合わせて料理します。 青鋼の巻!

今更、ここで多くを話す必要もないかと思いますが、
素材の基本特性を簡単に説明して、研ぎに話を進めます!

青紙系(青一鋼、青二鋼)

青鋼関係には青紙スーパーなる物がありますが、一般的で無いので省きます。
青鋼は合金で、人間が研ぎ易く、永く切れる刃物を作る為に作った鋼材です。

青一鋼の方が硬く、青二鋼の方が軟く感じるかと思います。
っと言うか、絶対青一鋼の方が硬く感じます(笑)

硬い方が、薄く研いでも刃が波打たないのでシャキンっとなる!

永く切れる要因として鋼の粘りが重要視されます。
この粘り(硬さも)があるほど、薄く研ぎ上げてもチリチリと刃が
千切れません!ただし、限界点を越えるとアルミホイルのように
なって欠ける??というか千切れます(><)

表から研いで、裏押しでカエリを取りますが、相当粘りのある青鋼系
は裏押しで完全に取れない事もあります。 
カエリ取りには苦労しますが、綺麗に取れれば刃持ちは相当良い庖丁
であると言えるでしょう。

当然鋭く切れての話ですが、この粘りがある庖丁が良い包丁と
言われる一つの事柄です。粘りと硬さがあれば、薄く研げる!
薄い=抵抗無く切れ込む!良く切れる+長持ち(^^)b

これらのメリットを最大限に生かすには、それに合わせた研ぎを
行う事が必要です。ここから書く事は一つの例ですので、これが
絶対ではありません。。

まず、最初に鋼材云々よりも、本焼なのか、霞なのか?で研ぎを変えなくて
はなりません。

本焼は薄く研ぐ事が出来ます。理由は色々ありますが、
叩いて締めて作っている為、素材の粘り+叩いて生まれた粘りがあること。
更に、高硬度の為に薄く研ぐ事ができます。
よって、程度にもよりますが、ベタ研ぎしても大丈夫な部類に入ると
思います。

ようするに!ベタ研ぎして薄く研ぐ事が出来ます。
しかし。。薄くし過ぎると欠けます。←キッパリ

水本焼青一鋼、青二鋼は、自分の切る技術と研ぎの入れ方で、
出来る本刃付けの種類が増えますね! 
ハマグリを作ってもベタ研ぎしてもどっちでも出来る素材です。

逆に霞の場合は、ベタ研ぎすると即効で刃が千切れたりするかも
知れません!酔心疾風など、本焼に近い製造方法だと、多少の粘りが
ある為、耐えてくれるかも知れませんが、霞関係は、ハマグリを
オススメします。 
ベタ研ぎをしたければ、最後に糸引を入れれば千切れる事が無く、
ある程度強度が保てると思います!

そうそう!それと、霞の青二鋼は甘いです。。特に購入後スグは
シャンとした刃が付きません!
白二鋼のようにシャキン!っとなりにくいのでドンドン研いで薄く
してしまう人も多いようです。
ある程度の所で、糸引きするなりしてカエリを取ってしまいましょう!

甘!切れ!研ぎあがりが甘い(シャンとしてない)のに切れる!
甘切れの語源!

特集別誂「日々修行」ではココまで!

  • 2007-10-24

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