1. HOME
  2. 日々修行
  3. 庖丁関係
  4. 出刃修理

出刃修理

例の出刃を修理した。

ダイア砥石#500、INOX専用中砥、青砥、INOX専用仕上砥を使用。
全行程時間、約25分。


ハマグリ仕様にするため、赤いラインに沿って第二のシノギ筋を作ります。
先にある赤い横線は、収差を調べる為に入れました。ほぼ直刃でした・・・。


ダイア砥石で、グングン研いでシノギ筋を作る。
切刃の中で、自分なりに角度を付けて研ぐのは難しい・・・。
この時は、完全な段刃を作る事に頑張る! ハマグリにするのは次の行程。


カエリがバンバン出ます。 カエリが千切れないのがINOXの特徴です。
切れ味が長く保てる理由の一つ!

裏押ししたら、糸のようなカエリが出ました。
#500でガシガシ研いだので、カエリも沢山出ます!

中砥を当てて具合を見る! 本当のシノギ側をメインに研ぐと段刃は霞まない。
INOX本焼ながら、霞庖丁のようになった。 先がまだ直刃の影響が抜けてない。

もう一回段刃を作った。 一気にやりたい気分だが、庖丁が勿体ないので。。。
徐々に強靱な方向にしようと思う。

青砥石で段刃の段を取っていく。 天然砥石はゆっくり研げるので適度なハマグリを作れる。
中砥でも出来ますが、最後の見てくれを意識したので青砥を起用しました。

刃元にうっすらと段刃の痕跡が見えます?
気になるなら、もっと段を取っていく! この段を取る時は、ローリングして下さい。
なめらかになります。

修復完了! 光加減で、ハマグリが見れます。
切っ先はやはり前の影響が色濃く、ハマグリチックになっただけです。

全行程の中で、もっともしんどいのが最初の欠け取りと型修正、切刃修正です。
最初の処理に時間を費やせば、意外に早く研ぎが出来ました。

やはり、このダイアモンド砥石の威力はすばらしいです。
割高ですが、、、欠けた時に費やす時間と労力を考えると相殺できそうな気が・・。

※2023年現在、生産終了在庫のみとなっており、その在庫も残りわずかです。
興味のある方はこちらからご確認ください。

ま、、正せば、欠けないように使うのが一番エエです。。はい・・。

修理した、この庖丁で同じような鯛を捌けるのか?と言われると、少し不安はあります。
やはり切っ先のカーブがヤバイ気がします。しかしスズキやハマチなら、安心して捌けると思う。

しつこいようですが、鯛は硬いです。(トラウマです。。)

一匹の真鯛に色々な事を教わりました。。

  • 2008-11-12

関連記事

過去記事