両刃の牛刀
久しぶりの記事です。。 色々あったんですが、流れ流れて。。。
今日は、牛刀類120丁ほど小刃合わせしました。
これらは7:3の片刃に仕上げました。
工場から上がって来た時に刃は付いているのですが、仕立て中にどこかに
刃が当たるんでしょうね・・・。 同じ部分の刃がダメージを受けてました。
あまりにも同じ部分ばかりだったので、絶対工程中に出来たダメージだ!!!
ダメージといえど、新聞紙は音もなく切れてくれる。。
多少傷んでいても切れるんかな?? ゆっくり切ったら解るんですけど。。。
って事は、早い庖丁動きをさせれば・・・。多少はつながるんかな?
100丁ほど同じ工程をすると効率良く研ぎ上げれる技?を知らず知らずのうちに
探してしまう物で、シャっとやってカツン!のパターンを発見。。
あくまでも、出荷前の小刃合わせなので、突き詰める範囲ではありません。。
さて、そんな工程の間に間に、修理で預かった牛刀を研ぎました。
預かった時点で両刃にしてあったので、両刃で研ぎあげるべし!
って事で、研ぎました。
完全に両刃にして、カツンを目指すとカエリが邪魔してきます。
鋼材の性質か?? 鋼材の限界点で研ぎ終えないと、カエリがアッチコッチ
して表で研ぎ終えるのか? 裏なのか?? っと行ったり来たりしました。
7:3の3はカエリ対策に有効なのか??
仕方なく刃先の薄さを少し犠牲にして、糸引きで鋼材なりの限界角で研ぎあげました。
たぶんコレが簡単な答えの一つかも知れません。 俗に言う10円玉2枚の・・・。
刃肉は抜き取ったので、抜けは抜群に良いハズ。
顕微鏡で見たら刃先はわずかに鈍角になってるかもですが、ブレード自体で
鈍角にはなってないので、強度と抜けを両立できたと思います。
結果的には、持ち主さんに使って頂かないと解らないんですけど。。
意見を聞いて、どんな感じになるのか?? 思った通りなら、僕のネタ帳に!
今回も、砥石面直し(目詰まり除去)方式で研ぎ上げました。
良く掛りますわ~~。。
目詰まりしない砥石で研げば??って言われそうなんですが、目詰まりしない
砥石は、研げ過ぎる感じがします。 ってか今回の両刃牛刀で体感しました。
カエリを取るはずの研ぎがカエリを生む。。 堂々巡りなんです。
それ以外の研ぎだと、効率良くて便利なんですけど。。。
- 2011-09-15