薄い包丁の妙
薄い切付庖丁を本刃付け中です。
薄い包丁=脆くなる のは必然。。薄い包丁が良く切れると言う印象もありますが、
実際の所は、判断が難しい所であります。
外国人ですが、元厚2㎜にして欲しい!との事でしたが、そんなのペテナイフ並の厚みなんですよ。。
霞の庖丁(軟鉄+鋼)なので、厳し過ぎる!
裏の比&シノギ筋を立てるわけですからせめて3㎜~3.5㎜あたりでお願いしました。
霞を生かした化粧研ぎ本刃付けを試みましたが、3㎜ちょっとでは切刃にノリシロを作れず。。。
まだまだ技術が足りないなぁ~っと痛感しています。
確かに良く切れ込みますが、自分で切る必要がありそうな包丁に仕上がっています。
通常の和庖丁重量バランスの切れ味を想像して、薄かったらもっと切れるだろう!!
っと思って使うと、「あれ?」っと思うかも知れません。
切る割合が変わる感じがします。 自分の切る力(切ろうとする力):包丁が切る力(重量と掛かり)
これが 通常5:5ならば 7:3ぐらいになった感じです! これは好みの問題かもデス。
単純に! 薄くて、重量感(高質量)のある包丁が出来れば、良いのでは?
現状では、本焼包丁、土井さんのように叩いて締めた重量感ある霞包丁になりますね。。
鋼材のアレコレ、硬度、砥石の種類。 包丁が切れる為には総合的に考え無いとダメっぽい。
とりあえず、要望に近い形で仕上がってますので、あとは刃先の処理で強度と切れ込み
掛かりの3点の折り合いを考えて最良の刃付けをすべしです。
糸引刃では心許ないので、刃先に小刃をつけようと考えています。
- 2011-08-11