形状記憶包丁?
今日、刃付け屋さんから研ぎが上がってきた。
鍛冶屋さんで生地を見るよりも、刃付け屋さんから仕上がってきた包丁の方がどんな物か良く解る。
今回はオーダーメイドで受けた土井作のフグ引包丁だ。
良く締まった包丁は、鍛冶屋が打った状態に戻ろうとする。
「今回のは、凄く戻ろうとしたわ~」っと帰り際に話してくれました!
薄い包丁(フグ引、蛸引)などで、しなるような包丁がある。
一見ベラベラで締まりが無いように思うが、締まっているからこそ
あのような包丁になるのかも知れないと思った。
全てにおいてパーフェクト、そして伝統的な製法でなくては!あの感じに
なら無いと・・・。 軟鉄に特殊鋼を使う!なんて話があるが、
パーフェクトに近づける為に、ごまかしたに過ぎないと・・・・。
ウニウニと曲がるが、切る時は硬く芯が通っている事!
しならせたい時にしなる、思い通りの包丁! エエですよね(^^)
昔、会社に良く来ていた凄腕の研ぎ職人さんが言っていた意味が、
今日やっと解った。僕が包丁業界に入って間もなく亡くなって
しまったが、今もまだ、言ってた意味が解らない事が沢山ある。
一つ一つ体感?実感して意味を理解していきたい。
日々修行 2006-12-26