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天然砥石、人造砥石。

今日は包丁を数種類 研ぐ機会があったので、天然やら人造やら色々出して研ぎ比べてみた。
昨日の大平砥から天然砥石に対してのワクワクが再発したので、手当たり次第刃を当ててみた。

久しぶりに天然砥石から出る泥の香りに癒されながら銀三鋼、白二鋼を研いでみて思った事が・・・・。

天然砥石の特性として、カエリが出にくい?出ない?性質がある。
人造だと表から研いで裏を押したらカエリがポロポロ取れて刃が付く。

天然にはコレが無い・・どう言う事なのか良く解らないが、研ぎ上がるとマッタリとした刃が付き、優しい切れ味になるのである。
人造だとカエリが良く出て簡単に刃が付くが、冷たい切れ味が・・。

天然砥石で、包丁が少し熱を持つくらいに研ぐと刃持ちが良くなるような意見もあったりしますが、自分で試してみても粘りがあるように感じたりしています。
そもそも硬いかな?っと思った包丁でもマッタリなる感覚!
ちょっとマニアックな感じだが、やっぱり天然は良い・・。

天然砥石の粉が入った「嵐山」と言う人造砥石がある。
コレはどうなんやろ?っと思い使用してみた。
一時期、あんまりかなぁ~っと思っていたが、深い意味で良い。
冷たく無い人造砥石と言うのが一番良い表現かも知れない。

これらは、銀三鋼でも白二鋼でも同じような感覚を得る事が出来た。
銀三鋼の方が粘りがあるので、人造の方が良いかなぁ~っと思ったが、少し柔らかい天然を当てると面白いように優しく鋭くなった。

洋包丁のように、安定したステンレス鋼材ならば、この人造砥石で最適な刃が付きますよ!なんて言えるけれど、鍛冶屋によって感覚が違う和包丁の場合や天然砥石選びになるとチョイスは難しい。

天然砥石もコッパが売ってるが、この山の石が良かったから大きいのを買おう!なんて事をすると、失敗するかも知れない。
だって、同じ物が一つも無い物が天然砥石だからだ!

究極の話だが、この1丁の包丁に対して最高に合う天然・人造を選び包丁と砥石をセットで販売する事が出来たら良いなぁ~っと思う。
包丁も1丁なら砥石も1丁。色々違う炭素鋼の包丁と砥石を良い状態で提供するには、コレが一番だと思う。
(使用者が好きな切れ味を事前に聞く必要がありますが・・。)

鍛冶屋、砥石屋は何の接点も無い。色々な情報や経験を貯めて薦める事が出来る男になりたいと思うのです。唯一色々な組み合せが出来る位置で仕事をしているのだから!!

日々修行 2006-12-07


ご無沙汰しております。
元砥石屋です^^;

今回のお話の参考になるか分かりませんが…。

以前、砥石の組織・砥粒を写した電子顕微鏡写真を見たことがあるのですが、天然の砥粒に当たるものと人造のアランダム系・カーボランダム系の砥粒とは角ばり方が全然違いました。
雰囲気としては、天然の砥石は『ビーズ』人造の砥石は『こんぺいとう』みたいな雰囲気です。
その辺が関係しているのかもしれませんね^^

  • 2006-12-26(11:17) :
  • 元砥石屋ww URL :

どうも!お元気ですか?
コメントありがとうございます。
僕も、一度写真を見ましたがおっしゃる通りでした。
天然の優しさや人造の鋭さは粒子に関係していますね~。
今ステンレス系にマッチした人造の粒子はマキビシのような形状でした。

また元砥石屋さん的コメント下さい!
裏話ありません?(^~^)b

  • 2006-12-26(15:37) :
  • Tatsuya URL :

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